絶滅危惧種の保護を目的とした「エデン野生動物園」は、一般公開を予定していた。
そんな折、園内の診療所で猿たちが凶暴化し、職員を襲う事件が発生。
感染は動物園中に拡がり、動物たちは次々とゾンビとなって人を襲い始める、、、
というストーリー。
この映画は、B級トンデモ映画の製作で有名なアサイラム社の作品。
モックバスターで有名な同社は、『地球が静止した日』(『地球が静止する日』のパクリ)、『トランスモーファー人類最終戦争』(『トランスフォーマー』のパクリ)など、レンタルビデオ店で間違って借りそうになる紛らわしい映画は大体ここの作品。
オリジナル作品の『メガシャーク』シリーズが一部のB級映画ファンの間で有名。
つまりこの映画は、「今からB級映画を見るんだ!」という気持ちで挑まないとイケナイということである。
同じ2時間なら、人生に影響を与える素晴らしい名作だって鑑賞できる。それをあえてこの映画に費やす自分の変人さとかについては、あまり考えない方がいい。
動物園(zoo)が舞台だからズーンビ、、、なぜだろうこのアホっぽい響きは?
ズーンビ、ズーンビ、ズーンビ~!なぜか繰り返し言いたくなる。
映画の方は普通に楽しかった。
ホラーだけど怖さはなく、血の量が多めなジュラシックパークという感じで面白い。
本物の動物園を使ったのか、ロケーションはとても良かった。
役者の演技が気になることもなかったし、むしろ良いとさえ思えた。
特に、インターンの学生役のアンドリュー・アスパーは、劇中どんどん逞しくなっていく様子が見て取れて、わりと良い俳優だと思った。他に出演作はあるんだろうか?
CGはいつも通りのチープなCGなので安心する。
ストーリーは、普通過ぎて守りに入った印象。
絶滅危惧種の保護というテーマを扱いながら、一切の感動もメッセージもないのは良くない。
絶滅危惧種のゴリラと女の子の心温まる交流を見せておきながら、ゴリラがゾンビになったらその設定はもう関係なくなっていた。これはもう残念というか惜しい。
真面目にやろうとしたけど、いつもの不真面目さが出てしまったか?
アサイラム社らしくないオリジナルなこの映画。
他がやってない題材をやったことで、動物園もののゾンビ映画は現状これがNo1だ。
ズーンビ(原題:Zoombies/2016年/アメリカ)