まともに理解しようとしてはダメなトンデモ設定、解釈が満載のサイエンス・フィクション。
このトンデモな設定を楽しいと思えるかどうか。
それがこの映画の評価の分かれ道。
結論から言うと、自分には合わなかった。
銀河バイパス建設のため、地球はあっさりと爆破されてしまう。
地球人で唯一生き残った主人公は、銀河ヒッチハイク・ガイドをもとに宇宙で生き抜いていくことになる。
というように、設定からしてなんともいい加減である。
しかし、鑑賞を続けていくと大部分がいい加減であると思い知らされる。
そんないい加減な映画だが、出演している役者がなぜかそこそこ豪華。
主演は「ホビット」シリーズのビルボ役のマーティン・フリーマン。
その他の有名どころは、サム・ロックウェル、ビル・ナイ、ジョン・マルコヴィッチなど。
なぜこんなB級映画にこれほど豪華な出演者が出演しているのかというと、
この『銀河ヒッチハイク・ガイド』、原作はイギリスで古くからある人気シリーズらしく、
これまでに小説やコミック、テレビなどマルチメディア展開されており、ついに映画化ということらしい。
そんな作品に登場するキャラクターの個性はとても強い。
奔放で自由な銀河系大統領。超ネガティブな性格のロボット。お役所的で融通の効かない敵エイリアンは、兵隊は多いのにみんな射撃が下手などなど、とにかく個性が強い。
ストーリーは、とんでも行動、とんでも解釈の連続で展開されていく、途中で「この映画はまじめに考えながら観たらダメなやつ」だと気付いた。
映像、演出は凝っている。
ギミック、アイディアも豊富で、例えば宇宙船がワープする時は必ずなにか変化が起きる。乗員がぬいぐるみになったりする。
退屈せずに鑑賞できるところは良かった。
とても個性的なので、好き嫌いが分かれやすい映画だと思う。
ヒッチハイクはほとんど関係なかった。
銀河ヒッチハイク・ガイド(原題:The hitchhiker’s guide to the galaxy/2005年/イギリス・アメリカ)