ウディ・アレンのパリ愛「ミッドナイト・イン・パリ」レビュー

star4
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ウディ・アレン監督・脚本のファンタジー映画。

小説家への転向を目指す映画脚本家のギル(オーウェン・ウィルソン)は、婚約者とその両親と共にパリ旅行を楽しんでいた。
ある晩、道に迷ったギルを乗せた車が辿り着いた場所は、彼が最も愛する1920年代のパリだった、、、

ギルが夜な夜な訪れる1920年代のパリ(モンパルナス地域)というのは、ヘミングウェイピカソなど様々なジャンルの芸術家が集まって交流した場所。
その交流は派手だったようで、毎晩の乱痴気騒ぎはヘミングウェイ曰く「移動祝祭日」だったらしい。

それも長くは続かず1929年の大恐慌で幕を閉じる。しかし、その華々しい日々は芸術家たちの作品となって現在まで人々に憧れを抱かせている。

主人公のギルもそんな時代に魅了されたひとり。ギルの想いはおそらくそのままウディ・アレンの想いだと思うので、ギルの台詞を通してウディ・アレンのパリに対する憧れがヒシヒシと伝わってくる。
主人公のギルはかなりのロマンチストなので、ウディ・アレンもロマンチックな人なのだろう。

映画の方もかなりロマンチックで、時代を超えた男女の恋愛というなんとも素敵さ。片方は浮気だけどね。
お互い違う時代に生きて、それぞれ違う時代に憧れる二人の会話からは発見がある。

「昔は良かった」なんて言う人がいるけど、その当の時代の人たちも「昔は良かった」と言っている。「黄金時代思考」はいつの時代もあるということで、芸術の世界では特にそういう傾向があるのかもしれない。

本物をよく知らないけれど、どうやら偉人たちは容姿の似ている人をキャスティングしているらしく、おそらく誇張された性格と相まってとても個性的。
彼らとギルのやりとりを見ているだけでも楽しく、彼らのアドバイスからは学ぶ所も多い。

ベルサイユ宮殿やセーヌ川などの観光名所から何気ないパリの街並みまで、ゆっくりじっくり描写している所からも、ウディ・アレンのパリ愛が感じられる。

情緒豊かなパリの街で偉大な芸術家たちとの交流を疑似体験している感じがする、そんな不思議な映画。

ミッドナイト・イン・パリ(原題:Midnight in Paris/2011年/アメリカ)


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