「ちょっと今から仕事やめてくる」映画レビュー

あらすじ。
ブラック企業で働く青山隆(工藤阿須加)は、電車に跳ねられそうになったところを“ヤマモト”(福士蒼汰)に助けられる。
小学校以来の再会だというヤマモトだが、青山は彼のことを憶えていない。
いつも明るいヤマモトと交流するうち、少しづつ元気を取り戻していく青山。
しかし、ヤマモトは3年前に自殺している筈の人物だった。
青山の前に現れた彼は一体何者なのか?

人格を徹底的に否定するブラック企業の描写がなかなか過激。
それにより精神的に追い詰められていく主人公の描写がとても生々しくて痛々しかった。

その分、いつも爽やかで明るいヤマモトが現れた時の安心感が大きかった。
救いの手を差し伸べてくれそうな、まさに救世主のような存在に感じた。

強引に絡んできがちな荒っぽい関西弁のキャラクターも、福士蒼汰が演じるとただただ好青年にしか見えない。福士蒼汰の爽やかさすげえ。

その福士蒼汰と対極の存在が、吉田鋼太郎が演じたブラック企業の超絶パワハラ上司
その迫力がもう凄い凄い。
机を蹴り、頭を叩き、過激に怒鳴り散らすから、見てるこっちまで涙目になる。
コテンパンにやられるという表現がぴったりくる程の罵詈雑言を浴びせられる。

「有給なんていらなーい!体がなまるからー!」
毎日唱和させられる、青山が勤める会社の社訓。
あからさまにブラック過ぎてもはやギャグ(笑)

いろんなドラマがあって、ようやくやってきた「ちょっと今から仕事やめてくる」のセリフ。
言葉は軽い感じなのに、青山のこの言葉に辿り着くまでの苦労と我慢を思うと涙が滲んだ。

「お前の人生は誰のためにあるんや?」
とか、青山の両親との会話とか、ちょいちょい大事なことを言ってくるんで途中何度も感動して目頭が熱くなった。

ストーリーは少し粗っぽい所もあったけど、それはあまり気にならなかった。
それより、生きることについて改めて考えさせられたことの方が大事だった。

救いは案外どこにでもあるはずなのに、忙しくて気付きにくかったり、探しに行く一歩を踏み出すのをためらってたりするだけなのかなーとか考えさせられた。

親に冷たく当たりがちとか、忙しい社会人あるあるがあって共感する場面も多い。
「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」でも思ったけど、自殺なんて考えるくらいなら、仕事なんかいくらでも逃げ出していいはずなんだけどねー。
なんでこんなに窮屈な社会なんだろ。

映画でもみんな言ってんだけどね、
「生きてさえいれば案外なんとかなる」って。

ちょっと今から仕事やめてくる(2017年/日本)

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