POVでガチ廃墟探検「ナチス・オブ・ザ・デッド」レビュー

ドイツ軍の秘宝の情報を得たマーカス(パトリック・ヤンス)とトーマス(アシエル・マルチネス・ポル)は、元ドイツ軍の地下軍事基地を発見・潜入。
しかしそこはゾンビ化したナチス残党兵の巣窟だった・・・

いわゆるモキュメンタリー(ドキュメンタリー風映画)で、『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』みたいな感じ。
正直もっと酷いのを予想していたけど想像以上に楽しかった。

良かった点のまず一つは、POV(主観視点)。今や珍しい撮影方法ではないけれど、この映画はPOVを上手く活用出来ていたと思う。

映画は主人公マーカスのヘルメットに付いているカメラが撮影した映像をリアルタイムで受信しているという設定。なので、電波状態が悪いと映像が届かないためハブを置いて電波を安定させたりする。この設定は早々に忘れられたけど・・・

マーカスのカメラだけで進行するので、マーカスの見たままを体験することになる。突然背後から襲われた時の驚きや、薄暗い通路を進む緊張感はPOVならでは

カメラが映してない一瞬でスタッフが準備をしているだろうトリック的な仕掛けもあったりして、POVならではの視界の外を上手く利用している。

ちなみに撮影機材はGoProということらしい。

良かった点の二つ目は、綿密に計画して撮影しただろうと思われる点。

意外に継なぎが少なく長回しのカットが多いのもこの映画の特徴。それでいてスムーズで何が起きているか分かりづらいというようなことがない。酔うようなカメラの動きもない。演者がどう動くか、どっちを向くかなどがよく計画されてそうだ。

前記のトリックも同様、ゾンビの登場など何かしらアクションが起きるタイミングは結構シビアなものが要求されている。かなり緻密にタイミングを計算したと思う。

ドイツ人らしい職人肌が感じられて面白い。

良かった点の三つ目は、主人公マーカスのキャラクター。
見ていて呆れる程の無茶な野郎で怖いもの知らず、口が悪く人の言うことを聞かない嫌な奴。

だけど、慣れてくるとその怖いもの知らずのヒーローっぷりが爽快になってくる。率先してゾンビと格闘したり基地にいたエイリアンと仲良くなったり(笑)と憎めない。

四つ目はロケーションの良さ。
いい感じのリアルな廃墟。というのも本物の第二次世界大戦時のドイツ軍基地で撮影をしたらしい。写っている戦車や設備は全部本物。納得の廃墟クオリティ

悪かった点は、ゾンビのメイクのチープさと新しさのないストーリー。
メイクは照明の暗さもあってそれほど気にならない。ただ、メイクさえしっかりしていたらもっと良い映画になっていたのにと思うと残念でしょうがない。

スト―リーはUFOネタ(ナチスはUFOを開発していたという噂がある)などが盛り込まれていて面白いが、米軍弱過ぎとかゾンビの強さにムラがあり過ぎとか、エイリアンが話の分かる奴とか、最後は核爆弾で解決しようとか、ツッコミどころは数限りない

まあゾンビ映画のお約束として目を瞑ることにする。

適度に緊張感があって退屈しない程度に話が面白くテンポも良い。仕掛けもあって登場人物も魅力的。低予算だけど雑じゃない、わりと良いB級映画。

なぜかタイマンに応じる律儀なヒトラーゾンビ(笑)

ナチス・オブ・ザ・デッド(原題:BUNKER OF THE DEAD/2015年/ドイツ)


スポンサーリンク
レクタングル(大)広告
レクタングル(大)広告

シェアする

フォローする

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告